■ 釣り場のマナー
釣り場のマナーとして問題になっていることの一つに、ゴミの不法投棄があります。
ごみの不法投棄が原因で、釣り場が少なくなっているという現実があります。
放置されたプラスチック製のゴミが海洋投棄された場合は、マイクロプラスチックとなり、魚をはじめとした海洋生物の体内に蓄積される恐れもあります。
また、釣り糸が鳥に絡んでしまい、命を落としてしまうこともあります。
■ 釣り場に落ちているゴミ
釣り場に落ちているゴミの中で釣り人しか出しえないゴミは、釣り糸や釣り針などです。
釣り糸や釣り針は、必ず家に持ち帰り住んでいる市区町村が定めたゴミの分別方法に従って処分しましょう。
釣り場のゴミ問題が深刻化する中で、アングラー自らが簡単に行える環境保全アイテムも発売されています。
■ 釣り場の「タバコのポイ捨て」問題も大きな話題に
環境保護団体「オーシャンコンサーバンシー」の調査によると、2019年の海岸清掃で約420万本の吸い殻が回収されたそうです。
吸い殻として残っている部分の多くはフィルターで、主に木材と石油を原料にした半合成繊維「アセテート繊維」でできていて、簡単には自然界で分解されません。
タバコには、200種類以上の有害物質が含まれており、フィルターにも付着しています。
米サンディエゴ州立大学の研究チームは「マイクロプラスチックと同じように紫外線で細かくバラバラになる。自然界には長い間残り続け、10年ほど有害物質が漏れ出すおそれがある」と指摘しています。
蛇足ですが、南極でもタバコのポイ捨ては禁止されています!
環境省によると紙屑やごみ、たばこの吸い殻、飲食物などを捨てる行為は、やってはいけないことと記載されています。
南極の昭和基地では、30年ほど前までごみは現地で埋められていました。
そうした過去のごみを日本に持ち帰る計画が進んでいます。
昭和基地で出たごみはおよそ30種類に分別したうえで、燃やせるものについては、建物内の焼却炉で処理しています。
灰も含め、すべてのごみは観測船「しらせ」に載せられ、日本に持ち帰ります。
その量は、毎年200トン前後になります。
ホームフィールドが南極の釣り人はいないと思いますが、何処へ行っても「タバコのポイ捨てはダメ」ってことですね。
■ その景色が好きな方なら感じているでしょう
ポイントに愛着のある方や、その景色が好きな方なら感じているでしょう。
感覚がずれてますよ、と。
一部の釣り人によるマナー違反およびルール違反行為。
例えば立入禁止エリアへの侵入、違法駐車、ゴミ投棄、漁具の破損、絡まった仕掛けの放置などなど……挙げればキリがないほど深刻です。
これらが原因で釣り場が縮小しているという現実が、今ここにあるのです。
釣り人とSNS依存も大きな問題になりつつあります。
「いいね!」のために、立ち入り禁止や釣り禁止の場所で魚を釣るなど、過剰な承認欲求からSNSに依存してしまい自分の行動がコントロールできなくなるなど、行き過ぎている傾向が見受けられるのが今の怖いところ。
「川を上れ、海を渡れ!」とはよく言われることです。「川を上れ」というのは、歴史を遡って学べ、という意味です。
歴史を追い、学ぶことで、そのとき人間はどんなふうに行動するのか、その本質が見えてくるようになります。
「海を渡れ」というのは、事例や経験を学び、生かそう、ということです。
悲しいことに失ってはじめて、そのポイントがなぜ一級たるかを痛感します。
【動画の内容】
・釣り場に煙草の吸い殻などは捨てない。
・違法駐車はしない
・キャストする際は周りに気を付ける
・騒音に気を配る
・船が通るときは、ルアーを投げない
・死魚放置はしない
・SNSの投稿は慎重に
■ 私たちにできることは何か
集う場所や釣り大会でいつも話題になるのが、これから先の未来、このフィールドで釣りを楽しむために、私たち釣り人が出来ることは何かです。
近年、釣り禁止になる場所が増えていると思いませんか?
「釣り人のマナーは直らない」そう言われて久しい。
一部の釣り人の心ない行為が、すべての釣り人の評価となってしまっているのが悲しい現実です。
ただ、それがすべての釣り人に共通のものでないことは、これを読んでいる方なら誰でも知っています。
釣り人は釣り人である以前に、日本という素晴らしい国の住人です。
釣り人は社会生活を送る間もマナーが悪いのでしょうか。
決してそうではないように思います。
ネット上に釣り人の為のSNSサイトが多数存在する今、アクセス数や「いいね!」が多いほど、貴方という釣り人を知っている可能性がある方が釣り場にいるかもしれない。
それを意識的に感じ社会人たろうとすれば、一部の悪賢い釣り人が行っているゴミやタバコのポイ捨ては自ずと抑制されるのではないでしょうか。
自分の住んでいる地域は、魚影も薄く、メーターオーバーの鱸など滅多に釣れません。
けれども、この地域は片田舎だけあって豊かな自然が残されています。
波打ち際で釣りをしていると、サーファーの方が海から上がってくる時にゴミを持ってくる姿を見かけることがあります。
こうしたサーフィン後、片手にひとつゴミを持ち帰る運動を「サーフワンハンド」「ワンハンドビーチクリーン」などと呼び、世界中のサーファーが実践しています。
ルアーマンも、片手が空いていることが多い。
1人が拾えるゴミの量は少ないかもしれませんが、世界中のルアーマンが、毎日どこかでゴミを拾うことで、物理的なゴミの減少の他、釣り人の意識へも働きかける活動になるんじゃないでしょうか。
きれいな釣り場を願う気持ちは、あらゆるジャンルの釣り人が共有できる価値観であり、希望であると信じています。
海や川で遊ばせてもらっているんだ、という感覚がとても大切だと思います。
誰かがやってくれるだろうではなく一人一人が海や川の事を思って取り組むことが必要なんじゃないでしょうか。
そんな環境で釣りができることに感謝して、自分のゴミは持ち帰る、他人のゴミも一つでも二つで持ち帰っている、そんなアングラーの方が、僕はカッコいい!と思う。
■ 追記
脱プラにいち早く取り組む釣りメーカーがでてきました!
この流れが主流となっていってほしい。
【BlueBlueのルアー製品パッケージが新しくなります⭐️】
— BlueBlue(ブルーブルー) (@BlueBlueFishing) March 19, 2024
2024年3月出荷のBlooowin!140Sについて、従来のプラスチック(PP)を使用したパッケージから、環境に配慮した紙のパッケージに生まれ変わります。
これにより1個あたり約9gのプラスチックの削減になります。… pic.twitter.com/ToqM3WbzOd