■空前の釣りブームが再来しているらしい?
コロナ禍の現在、密を避けられるレジャーとして釣りの人気が高まっているという。
野外レジャーとしての釣りが見直され、ニュースとして取り上げられるまでになった。
最近、若い方や女性など釣りを始める方が増えているというが、本当に釣りブームが再来しているのか考えてみた。
■「レジャー白書2021」
2021年10月4日に発行された「レジャー白書2021」よると2020年の釣り人口は550万人で、前年の670万と比べ120万人の減となっている。
1998年の釣り人口は2,020万人であったので、3分の1以下まで落ち込んだことになる。
2019年末からの新型コロナウイルス感染症の流行による自粛の影響もあると思うが、減少傾向に歯止めが掛かっていないのが現状だ。
「レジャー白書2022」がでてみないとハッキリといえないが、密が回避できるレジャーとしての注目は集めているが、空前の釣りブームが到来しているとはいえない。
観光型釣り公園など特定の釣り場に釣り人が密集している状態をもって、釣りブームといっているのではないでしょうか。
ブームとはある物が一時的に盛んになることをいうが、過去の釣りブームといば1990年代のバス釣りブームがある。
アウトドアが注目され、木村拓哉さんや反町隆史さんらの人気タレントがバス釣りに熱中して、バス釣りブームといわれる一大社会現象が起きた時期だ。
しかし、このブームは数年後、急速に衰えていく。
1990年代のバブル崩壊。
1999年、ここを境に物価が下がり始める。
物価が下がると往々にして給料が下がる、給料が下がるから安い物しか買えない。
安い物しか売れないから企業は利益が下がる。
利益が下がると給料が下がる。
デフレスパイラルに陥りはじめたのが、1999年でした。
ブームの衰退の原因は、平成不況による所得の低下とバス釣りのイメージダウンだといわれている。
これらが、一過性のブームに乗った人たちの「釣り離れ」を加速させた。
■釣り業界的には…
釣り業界的には、用品需要が活性化していてプラス成長するなど好調のようだ。
一般社団法人 日本釣用品工業会は、2022年1月に第25 回目となる「釣用品の国内需要動向調査」報告書を発刊しました。
2020年の釣用品国内出荷金額は、対前年比110.7%の 1,547 億円となった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で旅行や他のレジャー・スポーツ活動が制限されたことによって、屋外型レジャーで「三
密」に該当しない釣りに注目が集まり、新規参入者や暫く釣りから遠ざかっていたリタイ
ア層が再び釣りを始めたことや、またコロナ前から釣りを楽しんできた既存層も、在宅勤務やリモートワークの普及によって平日の釣行回数が増加したことが要因としています。
2021年の国内釣用品国内出荷金額は、前年比 112.0%の 1,733 億 3,000 万円と前年に引き続き二桁台で
のプラス成長が見込まれる。
釣り初心者や年代的にお金と時間の余裕がある休眠層の復帰組、既存層がプラス成長を牽引しているということのようだ。
新型コロナウイルス感染の収束が未だ見通せない環境が続いていることもあり、2020年と同様国内釣用品市場はたいそう賑わっていると言って良い環境にある。
大手釣具メーカーでは、「グローブライド」が過去最高益を更新、ベトナムに3つ目となる新工場を建設しています。
2022年前半の稼働を目指しているそうですが、完成すれば釣具などの生産能力を約1割高めることが出来るそうです。
日本で釣りブームが去った後、ベトナムで作った製品で世界展開して、国内不況の穴を埋めてきたということです。
資金力のある強者が、伸び盛りの製品を海外の自社工場で生産、その製品を自社系列の店舗で売る。
この戦略で、今後も世界一の釣具メーカーとして君臨することでしょう。
中小のメーカーでは、『DUO』が人気ゲーム「ポケットモンスター」のキャラをデザインしたルアーを発売したことが話題となりました。
部品はすべて日本製で、組み立てや塗装は国内工場で行い、1つずつ手作業で仕上げているそうです。
開発期間は、なんと2年半!
自分も『DUO』さんのルアーは大好きでよく使わせていだだいていますが、こういった遊び心をもった実直なメーカーさんが釣り産業を支えてきたのだと思います。
今後は釣り業界の再編が加速して、盤石の体制を敷くグローブライドとシマノ、高付加価値の商品をSNSをうまく利用して売ることが出来る中小企業が生き残っていくのではないでしょうか。
本格的な釣り用品に挑戦しないで、便利アイテムや消耗品、補助的なものを数多くラインナップさせている100円ショップも注目されています。
最近のセリアさんの便利アイテムの豊富なラインナップには驚かされますね!
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自分は、竿やリール、ラインなど魚と対峙するのに重要となるものは釣具店へ行って店員さんと会話して購入していますが、+αで周辺グッズがほしいときだけ100円ショップにいっています。
話題に上がりそうなグッズだけでなく、古き良き釣具の紹介やマナーの啓蒙活動も行っていますので、今後も釣介の興味があるこにお付き合いいただけると嬉しいです!
■まとめ…
釣具を買うことで釣り業界が潤い消費が加速する可能性があるけれど、一過性のブームではなく釣りをレジャーとして定着させたいならば、ルールやマナーにも目を向ける、そして未来を担う子どもたちに健全な価値観を伝えることが釣り業界の末永い発展に繋がるのではないでしょうか。